『日本海の奇岩 絶景 東尋坊』 東尋坊紹介 案内ガイド

坂井市三国町は福井県の北部に位置する観光地。越前加賀国定公園の約1kmにわたる海岸線に、東尋坊がある。
 国の天然記念物・名勝で、日本の地質百選にも選定され、世東尋坊は界的にも珍しい「柱状節理」といわれる柱状の岩が作り出す断崖、絶壁が続く。国内だけでなく、世界各国から年間100万人以上の観光客が訪れ、誰もが、断崖絶壁が広がる風景に息をのむ。
 東尋坊は、約1300万年前に、地下のマグマが地表近くまで上昇し、地中の中で冷えて固まり、冷えて固まる過程で、五角形や六角形の柱状に形成されと言われる。その後、地殻変動によって、岩が地表に現れ、長年かかって、波や風により、柔らかい部分が削られたり浸食されたりして、現在の形になった。

■"東尋坊"のいわれ
 その昔、福井県の山間部に僧兵を有して隆盛を極めていた寺院があった。僧兵の中には、極悪非道の振舞いで、近郷の民百姓を苦しめていた者もおり、その旗頭であったといわれる僧侶が「東尋坊」であった。東尋坊には「あや姫」という美しい娘をめぐる恋のライバル「真柄覚念」がいた。
 1182年4月、僧兵数10人がこの地を訪れて、酒盛りをしていたとき、真柄覚念は東尋坊に絶壁の上で酒や肴をすすめ、泥酔させ、隙を見て絶壁の海へ突き落としてしまう。その後、49日間にわたって、東尋坊の無念により海は大荒れとなった。そんな昔話から、この地が「東尋坊」といわれるようになったという。

■東尋坊のみどころ
 何と言っても「大池」と呼ばれる、東尋坊の代名詞ともいえる絶景ポイント。海面から20数m切り立っている断崖で、岩場から下の海を覗き込むと、思わず、足がすくみ、腰が引けるだろう。
 東尋坊の商店街を抜けてすぐのところにある、石畳の広場。ここは「岩場のテラス」となっていて、東尋坊を約180度見渡すことができる。沖に浮かぶ雄島もきれいに眺めることができて、日本海の絶景を堪能してみてはどうだろう。
 次に、千畳敷と呼ばれる奇岩。かつては、砕石が行われていた場所で、ここの石は三国港近くの防波堤の基礎石にも使われた。切り立った断崖が続く東尋坊の中で、ここだけは不自然に平らな岩場が広がっている。テレビなどでよく使われるビューポイントだ。
 水平線の夕陽が沈む頃、この岩の上に夕陽が重なるとろうそくが灯ったように見える岩がある。これが「ろうそく岩」。きれいな夕景を狙うならここがおすすめ。
 東尋坊は陸からだけでなく、海からの眺めも最高だ。岩場近くを巡る遊覧船から見る断崖絶壁や奇岩の数々。東尋坊観光の思い出として、記憶に刻まれるだろう。
 東尋坊を訪れる楽しみはもうひとつ。岩場まで続く商店街だ。懐かしい、露店のような雰囲気が漂い、郷土ならではのお土産物やお食事を楽しむことが出来る。地元のおかみさんたちの、心を込めたおもてなしも嬉しい。

 世界にも3ヵ所しかないといわれる「東尋坊の奇岩」。春、夏、秋、冬といった四季によっても様々な表情を見せる珍しい東尋坊の岩々をゆっくりご堪能ください。

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Posted by yasamiz